容器包装感想文「伊藤園 おーいお茶」

伊藤園のおーいお茶といえば、緑茶飲料その一であり、高いブランド力を持ちながら特売の対象とされることが多いために、ナショナルブランド商品の中では同業他社の製品と比較して手頃に入手できる製品である。
昔はのっぺりとした黄緑のフィルムだったように思うが、今はサントリーの伊右衛門の影響だろうか、竹をイメージするような緑の縦縞模様がプリントされている。

「おいしさは香り」の周囲だけは色が薄くなっていて、文字を際だたせている。

ところで、伊藤園の製品にはラベル上の目立つところにロゴとともに伊藤園、と企業名がプリントされている。時々英文字になっている気もする。Tea's Teaブランド商品にはこのロゴあったかなぁ……覚えていない。

おーいお茶といえば、新俳句大賞。2Lペットボトルには6編載せられている。今回は80歳を越したご老人ばかり。前は小学生ばかりだった気がする。どうして、わざわざ載せる年代を揃えているのかわからない。
小学生の句なら何となくわかるが、今回のご老人の句は……難解だなぁ。韮(ニラ)の花がどういうものか知らない……誰が、どうして、夏に灯台の主役を任されるんだろうか……わからない……
ブラジルから応募したのか。ブラジルにもおーいお茶があるのかな。

で、原材料等がみっしりと書かれた面。まず目に付くのは、赤紫っぽい色に白抜きの文字で強調された「開栓後要冷蔵」の文字。食中毒か何かがあったのだろう。暑くなるこれからの季節は、特に気をつけなければならない。ただ、冷蔵庫に入れても2-3日程しか保たないらしい。飲みきるまで、どんなに早くても4日はかかるんだけど……

そして、「品名:緑茶(清涼飲料水)」
何故かそのすぐ右下にも、白抜きで「緑茶」の文字。その横には特大文字で「おーいお茶」のロゴ。大切なことは三度言う。

あ、三度ではないか。次が「原材料名:緑茶(日本)、ビタミンC」だ。

ビタミンCか。一晩置いたお茶は普通だと酸化して味が変わってしまうとか。それを防ぐための、酸化防止剤。

縦書きの表示を見ていて気づいたのですが、例えば番地では、「3(全角)-47(半角)-10(半角)」と書いてあります。
数字を一つしか入れなくても、スペースは変わりませんから、他の文字の大きさと合わせて全角にした方が整って見えるのだろうと思います。

賞味期限、製造所固有記号等の使い回しが効かず、適宜印刷することが求められるものはキャップに集約されています。この辺も得意な設備メーカーがあって、いろいろな飲料水メーカーの工場に納入しているのだろうと思います。なにせ数が半端ない。ミスは許されない。どんなノウハウがあるんだろうか。

この容器は「グッドデザイン賞」を取っているらしい。容器の軽量化が進み、良く言えば省資源、悪く言えば強度が落ちてベコベコになっている昨今、持ちやすい形状の容器を開発してこれをカバーするというのは隠れた大発明なのではないかと思います。

この面の下部には、カスタマーセンターの電話番号が記載されています。何故か末尾4桁だけに、1100(イトウエン)とゴロ合わせが載っています。テレビショッピングや街中の看板のように"覚えてもらわなければならない"状況では有効だと思いますが、手元で確認しながら電話できるペットボトルのラベルに、しかも末尾4桁だけ載せるのはどんな意味があるのでしょうか。
0800-100-1100という、ゴロ要らないんじゃないかと言うほど覚えやすい番号なのに。むしろ「8」なんて入ってる最初の4桁にゴロが欲しい。

03-3200-2222

未だに覚えてるし。
やるならここまでやって欲しい。

「Green Tea Beverage」の文字。ここで英語。これは面白い。日本語が読めなくても、ここまでたどり着けば中身がわかる。ウーロン茶はそのまんま「Oolong Tea Beverage」だったかな。ほうじ茶や玄米茶はどうなっていたか。

最下段には、「本品は国内で製造しています」の文字。今や、プライベートブランドの格安飲料を筆頭として、最後の容器詰めまで中国等海外で行う製品が珍しくない。輸送費が嵩むだろうが、それを払っても元が取れるのだろうな。飲料・食品では、海外で最後まで製造してしまう製品と、国内に多数の拠点を整備して製造している製品がある。アパレルは殆どが海外に流れたのとは対照的。食品の海外生産にはある程度許容しかねるデメリットがあるのだろうと思う。例えば日持ちしないこととか。

この面の左下隅には、大きなPETリサイクルのマークがある。が、なぜか巨大な文字で「PET」と書いた横に、小さな文字で「ボトル」と書いてある。どんな意図があるんだろう。
キャップやラベルフィルムを回収する「プラ」マークもある。「PET」と同格の扱いは受けられず、やたらと小さいけど。スペース的にはもう少し大きくできるはずだが、何故だろう。


あ、二千文字超えた。終わり。