真っ赤な非常識 名古屋・味仙の台湾ラーメンを食べる

大須の味仙で台湾ラーメンを食べた。

 

台湾ラーメンを出す店は多いが、味仙だけは特殊な味。他では食べられない。

辛い食べ物が苦手なら、唐辛子抜きの注文が必須。

 

初めて食べたとき。今池本店で、まだ人が少ない時間に注文した。カウンター席には、私しか居なかった。
台湾ラーメンが運ばれてきたとき、目の前に出された器の小ささに驚いた。
それ以上に、スープに混じっている赤い切片の同定を脳味噌が拒んだ。こんなに大量投入される食材のはずがないと。何の警告も無く、こんな料理を出す店があるわけがないと。
一口、口に含んで、今度は不安に襲われた。
何かの手違いでこうなったのでは無かろうかと。或いは、食べ方を間違えているのでは無かろうかと。

自動ドアが開き、男性がカウンター席にやってくる。
注文したラーメンが届くと、腕まくりをして食べ始めた。
私の疑念は消え失せ、ほとんど減っていない奇怪な料理だけが残った。

口に運ぶ度に唇が痺れ、汗が滲みだし、瓶に詰められた水はみるみるうちに減っていった。


そんな思いをしたのに、今日、通算二度目の注文をした。
前回とは違う。スープが真っ赤でも、ざく切りの唐辛子が具の一つという体で入っていても、もう驚かない。
待ってました、と、同じテーブルの3人が同時に取りかかる。